株式って何?どうやって利益を得るの?



「ところで...株って、そもそも何ですか?」


「株は、正式には株式といって、株式会社が投資家から資金を集めた時に投資家へ発行する証書の事です。会社が事業をするには大きなお金が必要になるため、その資金を作るのに、銀行からお金を借りたり、投資家からお金を集めたりといった事が必要になります。そのようにして投資家からお金を集めた時に、投資家に対して発行する出資証明書となるものが株式になります。また株式は株券といった形で発行され、以前の株券はまさに紙媒体の証書でしたが、現在の株券はコンピュータ上の証券データになっていて電子データ化されています。」


「やはり株券というと、紙の証書的なイメージですね。」


「はい。ネットでの株式取引が盛んになる以前の株券は、そうしたイメージ通りの紙に額面などが印刷された物理的な証書の形式でした。
また会社が利益を上げると、そうした株券の額(株主が投資した額)に応じて、分配金が投資家である株主に支払われる事になります。それが配当金と呼ばれるものです。そして会社が大きくなればなるほど、会社の資産の持ち分である株式の需要も上がりまた人気も出て、それにつれて株価も上がりますので、(株主は)それをまた別の人に株式市場などで売って、値上がり利益を得る事も出来ます。」


「まさにせどりや転売ですね。」


「はい、そうなります。また株式は上場しているものを、株式市場で購入するのが一般的になるのですが、上場していない株式などもあります。
そうした上場していない銘柄の株は青空銘柄や非公開株などというのですが、そういった株式市場に上場していない青空銘柄の会社は、中小零細の同族企業などが多く、親族や関係者などでしか株の入手が出来ない場合がほとんどです。」


「そうなのですね・・・。私の親戚でも誰か会社を経営してないかな・・・。」


「何と言っても、会社というものは大きな資金が必要となるため、親戚や知り合いだけから資金を集めるのでは、運営資金が足りなくなる場合も多く、(親戚や知り合いから集めるだけでは)不足する分の資金を、もっと多くの人達から集める必要が出て来たりします。そのためには不特定多数の人達が集まる場で資金を募る必要も出て来ます。
そうした場として、不特定多数の人達から多くの資金を集めるため、出来上がったのが株式市場である東京証券取引所や名古屋証券取引所などになります。」


「そして株の売買の大半は、そうした証券取引所に上場された株式で行われています。」

【株の歴史】
世界最初の株式は、16世紀半ばにイギリスで設立されたロシア会社(モスクワ会社)によって、発行された。ロシア会社は、ロシアとの交易に活路を見出したロンドン在住の毛織物の交易商人達によって作られた世界初めての合資会社で、その資金を株式の発行によって集めた。
世界最初の株式会社(正式には現在の株式会社とはやや違いがある)は、同じくイギリスで1600年に設立された東インド会社で、ロシア会社で行われた資金調達のための株式発行の仕組を正式に採用し、株式での資金調達という会社設立のやり方はその後、ヨーロッパ中にそしてアメリカや世界へと広がって行く。
   

次回は、値上がり益、株主配当、株主優待です。
株式入門目次

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