「今回は、仮想通貨取引における税金の話です。」
「よろしくお願いします。」
「では説明します。まず仮想通貨もFX取引での利益と同じように雑所得扱いになります。よって利益が出ても、サラリーマンなどの給与所得者の場合20万円未満の年間利益なら非課税、主婦や自営業者の場合38万円未満の年間利益なら非課税になります。」
「雑所得になるのですね。」
「はい。ただFXでは国内FX会社の場合、雑所得扱いでも税率は一律20%と固定でした。それに対し仮想通貨では、所得額によって税率が変動する累進課税方式になっています。FXの場合の海外FX会社での取引利益に対する税金と同じかたちになります。
そのように累進課税方式のため、仮想通貨の取引利益に対する税金を計算する時の基準になる所得は、給与所得と仮想通貨での年利益を足したものになります。
例とすると・・・(2019年9月時点)
給与総額が400万、仮想通貨での利益が100万の時、給与所得は控除を引いて266万になります。そして給与所得の266万と仮想通貨の年間利益100万を足した366万円が仮想通貨の税金を計算する時の課税所得となります。
下の表からこの時の税額計算は、330万から695万の間となり、366万に20%をかけて427,500円を引いた304,500円が、課税給与所得と年間仮想通貨利益100万を足した課税所得に対する所得税となります(他に課税所得に対して、10%の住民税もかかります)。」
仮想通貨の利益に対する税率(給与所得者:年間利益20万以上の時、主婦や自営業者等:年間利益38万以上の時。累進課税のため以下の所得は給与総額から給与所得控除を引いた、給与所得と仮想通貨の利益を足した金額になる=給与所得者。)
195万円以下 5% 控除額0円
195万超から330万円以下 10% 控除額97,500円
330万超から695万円以下 20% 控除額427,500円
695万超から900万円以下 23% 控除額66,000円
900万超から1800万円以下 33% 控除額1,536,000円
1800万超から4000万円以下 40% 控除額2,796,000円
4000万超 45% 控除額4,796,000円
「海外FX会社でのFX利益に対する税金ほどではないですが、仮想通貨の利益での税金も高いですね・・・
でも累進課税、確定申告の必要のないOLの私にはなじみが薄かったのですが、何度も学んでるうちに段々理解が深まって来ました。」
「はい。累進課税はややこしいところが多いのですが、覚えておくとためになりますよね。またFXも、海外FX会社での取引だと累進課税だったなということを復習出来たかなと思います。」
FXと税金の話