(テクニカル分析)
「今回は株価予測法として古典的ですが、現代でも普遍的に利用されているグランビルの法則というものについて説明していきたいと思います。」
「グランビルの法則、堅そうで難しそうなネーミングですね・・・」
「少し難しそうに見えますが、出来るだけ分かりやすく説明していきたいと思います。
最初に、前回説明した移動平均線についてです。この移動平均線というものは、証券アナリストのジョセフ・グランビルという人によって考え出された株価分析のためのツールになります。
その移動平均線と株価の関係から、将来の株価を予測するのがグランビルの法則というものになり・・・
以下の図のように株価の動きと移動平均線の関係で将来の株価を予測するものになります。」
グランビル(買いのサイン)
1.下落トレンドだった移動平均線が横ばいに推移した後、その下に位置した現在株価(実勢レート)が移動平均線を下から上に突き抜けたら買い。突き抜けた時の移動平均線が横ばいより上向きであればあるほど、上昇エネルギーは大きい。
2.上昇している移動平均線を、その上に位置した株価が値下がりして(移動平均線を)下へ突き破った時も買い。上昇トレンドの一時的な押し目(戻り安)で発生する事が多い。
3.株価が上昇している移動平均線に向かって下がっていき、移動平均線を下へ突き破ることなく、再び反発して上へ上昇して行ったら買い。
4.下落トレンドの移動平均線の下の株価が、移動平均線から大きくかい離して値下がりした時は、市場が下げ過ぎと判断して、下げトレンドの範囲で短期的に大きな反発高が起きる可能性も高く買い。
グランビル(売りのサイン)
1.移動平均線が上昇から横ばいや下落に推移した後、株価が移動平均線を上から下に突き抜けた時は、株価がより下がるサインで売り。
2.移動平均線が下落トレンドの時、株価が移動平均線を一時的に上に突き抜けるが、その後すぐに株価が下がって、移動平均線を再び下へ突き破ったら、さらに株価が下がる兆候で売り。
3.移動平均線が下落トレンドの時、株価が移動平均線に接近して一時的に移動平均線を上に突き破りそうになるが、上にクロスせずに突き破ることなく再度下に向かったら売り。
4.移動平均線が上昇トレンドの時、株価が移動平均線を大きく上にかい離(大きく急騰)したら、市場が上げ過ぎと判断し、一部の利益確定などで株価が一時的に大きく反落する(押し目になる)可能性があるので売り。
「上の買い1から買い4、売り1から売り4までのパターンを一連の流れで分かりやすく表すと、下の図のようになります。」