「今回は、『企業の経営状態を知るには?』という話です。具体的には、企業の損益について簡単に説明していきたいと思います。」
「はい。よろしくお願いします。」
「まず最初に上場企業では年に4回決算を行っています。そして、そのたびに企業の業績結果報告である決算短信というものを作って発表しています。
それら4半期ごとの結果報告は、一般の株主などに公開され、中でも損益計算書というものが企業株価に大きな影響を与えます。」
「損益計算書・・・。名前から言って、利益関係の報告書ですか?」
「はい。損益計算書は、利益関係の主要で重要な報告書になります。試しに、某代表的国内企業の決算短信に記載されている損益報告(簡易報告)を見てみたいと思います。以下は、某企業の第1四半期・決算短信に記載されている損益報告部分になります。」
業績部分
業績予想部分
「実際の業績部分と予想部分になるのですが、売上高と本業の利益である営業利益の部分が重要になります。営業利益がプラスという事は、販売状況などの本業が健全な状態にあるという事になります。ここの部分は特に重要なポイントになります。
ちなみに中小企業の統計になるのですが・・・政府のある統計では、倒産した企業の倒産理由のうち7割弱が販売不振という結果も出ています。そういう意味でも、4半期ごとのまた何年かごとの売上高の推移や営業利益の推移は、株式投資の点から見て大変重要なものになります。」
【営業利益】
売上高から製品の材料費などの売上原価と営業マンの給与や広告宣伝費や運送費などの販売管理費を引いた利益で本業の利益に当たるもの。