株式投資と税



「今回は株式投資と税についてです。株式投資の口座には、一般口座と特定口座の2つがあります。一般口座は累進課税で、年間の取引収支を自分で計算して、確定申告をするという面倒な手続きがあります。特定口座では、証券会社から年間取引報告書が発行され、自分で年間収益を計算しなくても良く、多くの人は特定口座を使います。株式投資と税の話では、一般的な特定口座の説明をしたいと思います。」


「多くは特定口座が使われているのですね。」


「はい、特定口座で、配当や(株式売買時の利益である)譲渡益などの税を払う人が一般的になります。また特定口座では、源泉徴収ありと源泉徴収なしの2種類があるのですが、こちらも源泉徴収ありの方を選ぶ人が大半です。源泉徴収ありだと確定申告は不要で、源泉徴収なしだと状況により確定申告が必要になります。また源泉徴収ありの特定口座では、譲渡益が発生した時と配当を受け取る時に毎回約20%の税金を徴収されます。」


「確定申告は、サラリーマンやOLにとって面倒くさいですよね…」


「はい、一番ポピュラーな特定口座の源泉徴収ありは、確定申告がないのが便利なのですが・・・
年間の譲渡益等の株投資利益が20万に満たない場合、給与所得者は給与以外の所得は年間20万まで確定申告が不要で税金も取られないため、源泉徴収ありで配当や譲渡益から20%の税金を毎回源泉徴収されるのは損になります。
また源泉徴収ありのデメリットは、売買で利益が出た時には、毎回約20%の税を取られますが、損が出た時に取られた税が戻って来る事もないため、年間の収益がマイナスなのに税金も取られてるという事も少なくない事です。」


「源泉徴収ありだと、手間もかからない分、損をする事もあるのですね。」


「はい、源泉徴収なしにした場合、給与所得以外の所得が695万以上になると、税率が23%になり、源泉徴収ありを選んで一律に20%の税金で完結させた方が得になりますが、330万未満の副収入の場合、税率は10%なので源泉徴収なしを選んだ方が得になります。
通常は、収入が多い人の方が確定申告に慣れている事も多いので、初心者のうちは確定申告無し、株取引で稼いで来たら、確定申告ありの方がいいと思うのですが、そう考えると、逆に最初の資金が少なく、年間利益が20万に行きそうもない初心者のうちは、源泉徴収なしの確定申告あり(年間投資利益が20万に満たなければ申告不要)、年間利益が大きくなって来たら、源泉徴収あり確定申告不要を選んだ方が得ですね。」


「それでも実際は、特定口座の源泉徴収ありを選ぶ人が多いのですね。」


「はい、多くの人がそちらを選びます。源泉徴収ありの場合、何よりも確定申告の手間が省けるのが良い点ですね。
また、こうした当該年度内で完結する株式・投信独自の徴税方式(特定口座源泉徴収あり)を源泉分離課税といい、翌年の所得税に影響を与えない事が特徴になります(通常の所得税は前年の所得を元に、その年の税額が決まります)。」


「少額の場合は、以前の話のNISAが税金の節約につながって良いですね。」


「はい、そうなります。ただ源泉徴収ありの特定口座で損をした時でも、確定申告をすれば、損失を3年間繰り越せて、繰り越した3年の間の利益を申告年の損失で相殺する事が出来ます。」

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