「今回は、スワップポイントとスプレッドというものについて説明していきたいと思います。」
「よろしくお願いします。」
「最初にスワップポイントから説明していきたいと思います。
スワップポイントとは、円とドルなど、ある通貨と別の通貨との金利差の事を言います。たとえば、円が1%金利だとして、それで金利10%の通貨を購入したら、その通貨の価格変動がほとんどない場合、持っているだけで9%の余分な利益を得られますよね。
ただ実際は…金利が高い通貨は、トルコのリラや南アフリカのランドなど価格変動が激しい不安定な通貨が多いため、価格変動で金利差の利益以上の損をする場合もあります。
また反対に金利が円より低い通貨を購入する時は、その分の金利差であるスワップポイントが、その日の終了時間に証拠金から引かれます(その日の取引をその日で終えれば、スワップポイントは引かれません)。」
「通貨同士の金利差が、スワップポイントになるのですね。」
「はい、そうなります。次にスプレッドです。スプレッドとは同時点の売値と買値の差です。下の画像を見てください。円と米ドルの取引でBIDとASKと書いてありますが、BIDが売値で、ASKが買値になります。売りから入る場合にはBIDの値段で売りポジションを買って、ASKの値段で買い戻して、売りポジションを解消します。見るとBIDとASKでは0.03円(0.3銭)の差があり、買い戻すのに1ドル当たり0.3銭分余分な資金が必要になります。
(買値は平均相場より高く、売値は平均相場より安くなっています。)
買いポジションでは、ASKの値段でドルを買って、BIDの値段でドルを売って、FX会社に返した余りが利益になります。この場合、ASKよりもBIDの方が安いので、BIDの価格が111.375円を上回ってから売らないと損になります。
このような同時間の売り買いの価格差がスプレッドとなり、その価格差がFX会社の取り分の手数料になります。昔は取引手数料とスプレッドを別に取られていましたが、最近のFX会社では別に手数料を取るところが減っていて、スプレッドが実質、FX会社の手数料となっています。」
GMOクリック証券HPより
「スプレッドが実質手数料という事は、それぞれのFX会社によってスプレッドに違いがあるのですか?」
「はい、画像のGMOクリック証券の例では0.3銭ですが、スプレッド価格は各FX会社によって異なっています。」
次回は、為替相場の変動要因です。
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