「明日の株価がどうなるか早く分かると、それだけで次の日の株取引の戦術も立てやすくなったりしますね。そこで今回は、明日の株価を先読みするために役立ついくつかの事柄を説明していきたいと思います。」
「よろしくお願いします。」
「最初に質問ですが、東京証券取引所など国内株式市場での明日の株価はどんな価格から始まると思いますか?
明日の始値が高いか、低いか、爆上げか、爆下げかなどですね…」
「ええと・・・。やはり、前日の終値の続きですか?」
「はい。それもあるのですが、実は前日の終値よりも後の動き、つまり前日の相場が終わった、15時以降に行われる夜間の様々な(株関連)取引の動きで、より明日の株価を先読みしやすくなります。」
「夜の動き?東京証券所などの株式市場は15時頃に閉まりますよね?」
「はい。国内の株式市場は15時頃に閉じるのですが、実はその株式市場の一日が終わった後(株式市場の大引け時間以降)でも行われている取引が多くあります。
株価にも影響を与える為替取引のFXは、取引所で株取引が行われる平日なら24時間行われていますし、PTSという証券会社独自の取引所を通さない夜間取引システム(2019年9月現在:PTS取引の比率は全体の現物株取引の約6%)も夜の11時59分まで動いています。ほかに日経先物225という株価に関連する株価指数先物取引は、途中休憩などもはさみ、朝の8時頃から翌朝の5時半頃まで行われています。翌日の朝、保有している株などが前日までの動きや終値と全然整合しないような大きな動きをしたら、こうした株式市場時間後の夜の動きも大きく影響しています。」
「東京証券取引所などの株式市場が終わった後の時間でも、いろいろな取引が行われているのですね。」
「はい。国内の株式市場が閉じた後の時間でも、国内の株価に影響を与えるような取引が様々に行われています。そして、PTSや日経先物225のような国内取引だけでなく、日本の株式市場の時間以降に行われる海外の株式市場の動きも日本の翌日の株価に大きく影響を与えます。
特に欧米や中国などでの株式市場の動きは、日本の翌日の株価に大きな影響を与えます。」