株式)ローソク足の見方(2)とパターン


(テクニカル分析)


「今回はローソク足の見方の続きとローソク足のパターンについて説明していきたいと思います。」


「よろしくお願いします。」


「ローソク足には、買いサイン、売りサイン、株価の転換サインなどを示す特徴的なものがいくつかあります。またローソク足を形状で大きく分けると、大陰線、小陰線、大陽線、小陽線、寄付同時線(十字線)の5つがあります。ローソクの四角形が長い大陽線と大陰線は相場の勢いが強い時、四角形が短い小陽線と小陰線は相場の勢いが弱く、動きが小さい時を示します。十字線は相場の転換点を示します。
さらに十字線には、トンボ(トンカチ)やトウバと呼ばれる形状のものが、小陰線、小陽線には、上影陰線、下影陰線、上影陽線、下影陽線と呼ばれるものなどがあります。
他には、3本のローソク足の組み合わせで、その後の株価を予測する三川という形状もあります。以下に、それらの説明を一覧にします。」


寄引同時線(十字線)・・・相場の転換の兆し


足長同時ほか
上下の長さがほぼ一緒の形状(左端)。売り買いが拮抗していて、バランスを崩すと、大きく相場が動く。
  

トンボ(トンカチ)
長く下ヒゲのみが伸びている状態。下落相場が落ち着いた、上昇相場への転換点。


トウバ
長く上ヒゲのみが伸びている状態。株価が低い時には上昇への転換点を示し、株価が高値の時には反落への転換点を示す。


大陰線

【陰の大引け坊主(左)】上ヒゲのみの大陰線。高値が始値より上にあるが、終値が始値より大幅に落ちた状態。下落相場がやや強い時。
【陰の丸坊主(中)】上下のヒゲがない大陰線。かなり強い下落相場の状態で、下げ相場の場合、さらに下落する事が多い。
【陰の寄付坊主(右)】下ヒゲのみの大陰線。低値より終値が高いが、始値より終値が大幅に落ちた状態。弱気な下落相場だが、上昇の可能性もある状態。


大陽線

【陽の寄付坊主(左)】上ヒゲのみの大陽線。高値が終値より上にあるが、終値が始値より大幅に上昇した状態。上昇相場だが相場への警戒感がある状態。
【陽の丸坊主(中)】上下のヒゲがない大陽線。かなり強い上昇相場の状態で、上げ相場の場合、さらに上昇する可能性が高い。
【陽の大引け坊主(右)】下ヒゲのみの大陽線。低値が始値より低く、終値が始値より大幅に上昇し、終値が最高値になった状態。強気な上昇相場で、さらなる上昇の可能性がある。


小陰線

【陰のカラカサ(一番左)】上昇相場は下落相場へ、下落相場は上昇相場への転換点。
【下影陰線(左から2番目)】株価の大きな下落が一段落した状態。底値では上昇への転換点の可能性も。
【上影陰線(真ん中)】下落相場の状態。
【陰のコマ(右から2番目)】相場が迷っている状態。相場の転換点。
【陰のトンカチ(一番右)】上昇相場で現れると、そこが天井で下落へ転換するサイン。下落相場の底値で現れると、上昇転換へのサイン。


小陽線

【陽のカラカサ(一番左)】低迷していた株価が大きく上昇する時などに現れるサイン。
【下影陽線(左から2番目)】株価上昇が継続する時などに現れる。
【上影陽線(真ん中)】上昇相場に高値警戒感などが入り、調整段階に入る時のサイン。
【陽のコマ(右から2番目)】上昇相場に迷いなどが生じた時の状態。
【陽のトンカチ(一番右)】相場が反落する時など、上昇相場の天井で現れる事が多い。



「上記のローソクが組み合わさった時のパターンの一例と、その時の株価の行方について、以下に示します。」
    

ローソク足の組み合わせの例(三川宵の明星、三川明けの明星)

【三川宵の明星】
大陽線→上方で小陽線または小陰線や十字線→その後陰線
長期上昇傾向の時に、この形のローソクが現れると、株価が天井を打ち、反落する事が多い。真ん中のローソクを宵の明星に例える。

【三川明けの明星】
大陰線→下方で小陰線または小陽線や十字線→陽線
株価が長期低迷中に、この形が現れると、株価が底をついて上昇に転じる事が多いサイン。真ん中のローソクを明けの明星に例える。



「ローソク足の組み合わせを見る事によって、単体のローソク足での分析よりも、さらに株価予測の精度が上がります。上記の三川以外のローソク足の組み合わせパターンについては、主なものを次回に説明いたします。」

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